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琥珀糖とぶどう氷・寒氷・薄氷・味甚羹の違いは?

琥珀糖とぶどう氷・寒氷・薄氷・味甚羹の違いは?
「食べられる宝石」として最近注目されているのが琥珀糖というお菓子です。

寒天と砂糖を水で煮詰めてから色素などで色を付けて作る琥珀糖。

そのキラキラ感がインスタ映えするというのが人気の理由の一つです。

身近にある材料で作ることが出来るため、自分好みの色合いの琥珀糖を手作りする人も増えています。

ところで、琥珀糖と同じような和菓子がありますね。

そこで、琥珀糖とぶどう氷・寒氷・薄氷・味甚羹の違いは?

琥珀糖に関する様々なことを取り上げて解説していきます。

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琥珀糖とぶどう氷・寒氷・薄氷・味甚羹の違いは?

ところで、琥珀糖と同じような和菓子がいくつかあるのを御存知でしょうか。

どれも商品名で中身は同じなのでは?と思われている方も多いと思います。

そこで、ぶどう氷・寒氷・薄氷・味甚羹のそれぞれの違いについて説明していきます。

ぶどう氷

まず「ぶどう氷」です。

福島県を代表する銘菓でもあるぶどう氷は、琥珀糖とちょっと作り方が違います。

寒天・砂糖・赤ワインを混ぜ合わせ、独自の製法で何日もかけてこだわって作られています。

ぶどう氷は、表面のパリッと薄くコーティングされた砂糖の食感と中のとろけるような寒天の食感を楽しむことのできる和菓子です。

寒氷

次に「寒氷(かんごおり)」です。寒氷もぶどう氷と同様に琥珀糖とは作り方が異なります。

練り上げて作られる寒氷は透明感がありません。

この和菓子も独自の乾燥技術で干し固めて作られている干菓子になります。

薄氷

「薄氷(うすごおり)」は富山県小矢部市の銘菓で、寒天を使ったものではなく原料はもち米です。

薄く伸ばした生地に和三盆と卵で作った練った砂糖を塗ってから不定形に切って乾燥させて作る干菓子です。

名前の通り薄い氷をまねて作られたもので、江戸時代には加賀藩の当主である前田家から徳川将軍家への献上菓子として使われたほどの銘菓です。

味甚羹


「味甚羹(みじんかん)」は水に寒天を入れて煮溶かしたものに、砂糖や水あめを加えて練った錦玉液と、もち米を蒸して乾燥させて挽いて炒った味甚粉を加えて固めた半生菓子の和菓子です。

すりガラスのような質感とグミのような食感が楽しめるのが味甚羹の特徴です。

琥珀糖とは和菓子の種類の名前です。

違いを解説したそれぞれのお菓子は和菓子の種類が違うのです。

中には似たようなものもありますが、それぞれの和菓子には製法や味に強いこだわりと歴史があるのですね。

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琥珀糖の由来や歴史は?

心太(ところてん)は中国から伝わりましたが、寒天は日本で考案されたものです。

寒天の創案者として知られる京都伏見の「美濃屋太郎左衛門」という人が凍らせたところてんと砂糖を混ぜてお菓子を作ったと言う説があります。

それが琥珀糖の始まりと言われています。

当時「金玉糖」と呼ばれていた琥珀糖は、その透き通った美しい見た目から「琥珀羹(こはくかん)」や「金玉羹(きんぎょくかん)」などとも呼ばれていました。

クチナシの実を使って色を付けると、もともと透明だった寒天が琥珀色に変化したことから琥珀糖という名前が付けられたと言われています。

自然の美しさや四季の移り変わりを感じさせる表現がぴったりだったのです。

「糖」の名が付く琥珀糖に欠かすことのできない材料は、もちろん砂糖です。

砂糖の発祥の地はインド、紀元前ごろに生まれたといわれています。

そんな砂糖が最初に日本に入ったのは8世紀、奈良時代に中国から運ばれてきました。

当時、砂糖はとても貴重な品で、薬として扱われていたそうです。

その後、貴族や武士の間ではやり始めた茶の湯とともに和菓子が発達し、高級品だった砂糖が少しずつ使われるようになりました。

16世紀の半ば以降に南蛮貿易によってカステラなどのお菓子類が輸入されるようになると砂糖が広く伝わるようになり、江戸時代には国内で幕府によって砂糖作りが奨励されるようになります。

砂糖が広まることにより様々な和菓子が作られるようになっていったのです。

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琥珀糖の別名は?

このように琥珀糖には江戸の昔からいくつもの呼び名がありました。

現在でも単に「琥珀」と呼ぶこともあれば、「琥珀羹(こはくかん)」「琥珀菓子」と呼ばれることもあります。

また「金玉羹(きんぎょくかん)」「錦玉羹(きんぎょくかん)」という別名も持っています。

錦玉(きんぎょく)・干錦玉(ほしきんぎょく)とも呼ばれることもありますが、

錦玉→琥珀糖→干錦玉の順で水分が少なくなっていきます。

材料は透明な寒天の液ですから自由に色付けすることが出来ます。

その透明感のある美しい見た目から、アジサイの花をかたどった和菓子やおはじきをかたどったもの、食べる宝石箱や12ヵ月の誕生石を模したお菓子など、

多くの和菓子の老舗からも夢のある商品がたくさん販売されています。

和菓子は見た目の美しさも美味しさの1つです。

目で楽しめる琥珀糖は江戸時代から日本人に親しまれてきたお菓子の1つだったのです。

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まとめ

琥珀糖とぶどう氷・寒氷・薄氷・味甚羹との違いなどに関する解説はご参考になったでしょうか。

琥珀糖はお家でも簡単に作ることが出来ます。

好みの色素を用意して透明な寒天液に彩りを添えたり好きな型で抜いたりすることで、お家での時間がもっと楽しいものになるかもしれませんね。

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