友人宅で、すき焼きをご馳走になりました。
「一人一個ね~」と生卵を振舞われましたが・・
私、実はすき焼きに生卵って好きじゃないのです。
せっかくの肉の味がぼやけてしまうから・・
でも・・やっぱり、すき焼きには生卵がなければと言う人が多いのではないでしょうか。
ところで、なぜすき焼きに卵をつけるようになったのでしょうね。
- すき焼きに卵をつける理由?
- すき焼きに卵の代わりは?
- すき焼きに卵をつけない人の理由は?
についてお伝えします。
すき焼きに卵の理由
すき焼きに生卵をつけて食べるには、いくつか理由があります。
- すき焼きの肉が熱い
- リッチな気分を演出
- 牛肉が臭い
- 味が濃かった
- 鍋の〆は卵だった
など諸説あります。
一つずつ順に 詳しく説明していきますね。
すき焼きの肉が熱いから
もともと日本では、食肉が一般的ではありませんでした。
特に牛は農耕に役に立つため、表立って食べず、こっそりと農家の家庭で食べられていたのです。
そのため、鍋を使わず、鋤を使って調理して食べられていたので「すき焼き」と言われるようになったという説もあります。
明治時代には廃仏毀釈運動が進み、特に1872年に明治天皇が牛肉食の禁を破って食べたことから、食肉が解禁になります。
すると一般家庭でもすき焼きや牛鍋が食べられるようになり、大人気になりました。
ところが、熱いものを食べなれてない人は熱い肉をうまく食べられません。
そこで、生卵をつけて食べる方法が出てきたのです。
リッチな気分を演出したかったから
特に当時の卵は貴重品でした。
牛肉と卵、リッチな食材を合わせて高級感を出したかったという事もあります。
明治初期の、生卵の保存管理が難しい時代。
当時は生卵を食べるという文化がなかったため宣伝効果も高く、ウケが良かったのですね。
牛肉が臭いから
上記のように、明治時代に食肉が始まったころ、それまで習慣がなかったために牛肉の臭みが気になって食べられない人もたくさんいました。
そのために、生卵を使って食べやすくしたのが始まりとされています。
確かに私も、今の鳥や牛などの肉は食べ慣れているし、また食べやすいように品種改良されているので特に臭さは感じないのですが、イノシシやシカなどのあまり食べないジビエの肉は、臭いと感じます。
明治時代の人の感覚も、そうだったのでしょうね。
味が濃かったから
当時の食肉の味付けは、とても濃いものでした。
冷蔵庫などないのですから、保存の意味もあったのでしょうね。
ぶつ切りの肉に味噌を絡めていただくのが、当時のすき焼きでした。
なので、その濃い味付けを調整するために何とかならないかという事で、生卵を使ったという事です。
鍋の〆は卵だったから
もともとその当時の鍋料理は、最後は溶き卵を入れて親子丼のようにして〆る、という習慣がありました。
それが、すき焼きに関しては〆に卵を使うよりもそのまま浸して食べたほうが美味しいということになり、それが定着したようです。
すき焼きに卵の代わりは?
それでも、生卵をからめるのはなんとなく苦手…。という方もいらっしゃいますよね。
私もそうです。
そこで、卵の代わりになる食材でおすすめをご紹介します。
- 大根おろし
- 梅ソース
- とろろ
- 豆乳
大根おろし
まず、肉が熱いから何かからめたい!という方には、大根おろしがおすすめです。
こってりと脂っこい肉料理には、あっさりな大根おろしがよく合いますね。
京都のお店では「黄身おろし」と言って卵の黄身と大根おろしを合わせたものを味付けした付けダレで食べさせてくれます。
生卵の生臭さがグッと減るそうですよ。
梅ソース
あの有名食通マンガ「美味しんぼ」で紹介された食べ方です。
グルメとして名高い魯山人が考案されたと言われています。
梅風味のソースにくぐらせて食べるのですが、お肉がさっぱりして美味しいのです。
だし汁でのばして使うのもおススメです。
しかし、大根や梅などちょっと刺激の強いものが苦手だという方にはとろろも・・・
とろろ
生卵は使えないけど、あのトロトロ感を味わいたい…。という方にはとろろがおすすめ。
長いもをすったもので、だし汁で溶いたとろろを使ったり、鍋にそのままとろろを入れて食べたり。
お店でそのような食べ方をしているところもあるのですよ。
豆乳
牛肉と豆乳の相性は良いです。
豆乳の牛肉しゃぶしゃぶは美味しいですものね。味がマイルドになりますし、栄養も豊富です。
豆乳にくずした豆腐を入れると、トロトロ感がでていいですよ。
あっさり大根おろしか梅ソース、味がマイルドになるとろろか豆乳…。お好みでどうぞ
すき焼きに卵をつけない人の理由は?
すき焼きに生卵をつけない人の理由を調べてみると…。
- 肉の味がぼやけてしまうから
- 生卵そのものが苦手だから
- 生卵は苦手ではないけど、すき焼きの味を楽しみたい
- 卵アレルギーだから
- 糖質制限をしているから
- 牛肉にこだわりがあり、良いものを選んでいるので味わいたい
- 妊娠中や幼児期に生ものは避けたい
という理由があります。
今は色々な食べ方ができる時代、生卵にこだわることもないのですね。
まとめ
すき焼きに卵をつける理由は?などについてはご参考になったでしょうか。
ちなみに沖縄のすき焼きは、すき焼きに生卵や半熟卵が乗った状態で出てきます。
そのまま卵を割って、溶いて食べます。
味付けが甘辛いしっかりした味付けなので、トロトロの卵が良くなじんで美味しいのです。
バターか卵を選べるお店もあります。
すき焼きの定食を食べるときにはご飯にバターをつける、というのも沖縄の定番です。
また、関西風と関東風でもすき焼きの味付けが違いますし、地域による違いがあって面白いですね。
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