「プチヴェ―ル」という野菜をご存知ですか?
ピンポン玉くらいの大きさで芽キャベツに似た形の、緑色の野菜です。
プチヴェールの名前の由来は、フランス語で「小さな緑」の意味。
小さい葉が集まった様子は、まるで緑のバラのようです。
しかもとっても栄養豊かで美味しいのです。
- そんなプチヴェールの味や栄養は?
- プチヴェールは生で食べられる?
- プチヴェールとはどんな野菜?
についてお伝えしていきます。
プチヴェールの魅力をご紹介します。
プチヴェールの味は?生で食べられる?
「ケール」というと苦くて、青臭いといったイメージですね。
「ケール」と「芽キャベツ」から生まれたプチヴェールですが
プチヴェールの味は、全くクセもなく苦味もありません。
少しキャベツの香りがして、食感もキャベツに似ています。
葉物野菜の中ではブロッコリーの味に似ていると言われています。
プチヴェールは栄養価が高い上に、葉野菜の中では比較的甘い味なのです。
糖度が11~16度と甘みがあり、野菜嫌いの方にも食べやすいのです。
ミカンやリンゴと同じくらいの糖度があります。
ただ、ナトリウムも含まれているので、果実のように甘いわけではなく、ほんのりとした甘さです。
プチヴェールは、基本的に茹でて使いますが、生でも食べることが出来ます。
生のままだと少しゴワゴワした食感で食べにくいです。
青汁の材料など、食感を気にしなくていい場合は生でも使えます。
若くて小さいプチヴェールは、柔らかくて食べやすいです。
栄養素をそのまま取り入れたい方は生食も良いですね。
茹でる場合は、沸騰したお湯に塩少々を加え、1分半~3分ほど茹でます。
その後冷水にさらします。
茹でると栄養素がゆで汁に出るので、レンジ調理もおススメです。
加熱すると表面が柔らかくなって、色が鮮やかになります。
プチヴェールの栄養は?
プチヴェールは、食物繊維、ビタミン、ミネラルにβカロテンがたくさん含まれていて、とても栄養バランスが良いのです。
プチヴェールの実の部分100g当たりの成分ですが
- 食物繊維・・7.3g
- ビタミンC・・175mg
- カロテン・・2490ug
- 葉酸・・80ug
- 鉄・・1.99mg
- リン・・104mg
- カルシウム・・93.2mg
- カリウム・・605mg
と主だったものだけでも、とても栄養があります。
特にすぐれているのが、βカロテンとビタミンC・食物繊維です。
βカロテンは抗発がん性作用やアンチエイジングで知られていますが、その代表格のカボチャが730ugなのに対して、プチヴェールには3倍以上も含まれています。
そしてβカロテンは体内でビタミンAに変換されて作用します。風邪予防や肌荒れの改善、眼精疲労予防などの効果があります。
ビタミンCも豊富です。
アンチエイジング効果や美肌作用、疲労回復効果が期待できます。
そして鉄はほうれん草と同量、カルシウムも豊富に含みます。
食物繊維に至ってはサツマイモの約3倍です。
どれも現代社会の人には足りないと言われている栄養素ばかりです。
しかもすごいのは、この栄養素を同時に摂取できること。
さつまいもやかぼちゃのように、一度にたくさんの量はとれませんが
プチヴェールを茹でて、おひたしや胡麻和えなどにすれば、量も多めにとれます。
栄養素はお互いに作用して吸収率がアップしますので、一つの野菜にこれだけのものが入っているのは本当にお得です。
ビタミンA(βカロテン)、ビタミンC、ビタミンE同時に摂取できるので、風邪を引いている時や予防などで免疫力を高めたい時に食べるのに最適です。
プチヴェールとは
ところで、プチヴェールとはどんな野菜なのでしょうか?
1990年に株式会社増田最種場(静岡)が開発したアブラナ科の野菜です。
「プチヴェール」は、㈱増田採種場の登録商標です。
「ケール」と「芽キャベツ」から誕生した「非結球芽キャベツ」であるプチヴェールは、ビタミンやカロテン、鉄分、カルシウム等を多く含んでいます。
市場に出回るのは12月~3月にかけてです。
ちょうど野菜の不足する冬場の食卓の強い味方です。
緑一色のものが主流ですが、白系のホワイトというクリーム系の種類と、紫系のルージュという葉牡丹のような種類のものもあります。
調理したものをリースのように並べてお皿に並べると、可愛いですよ。
クリスマスやお正月の晴れやかな料理に沿えるのも、華があって良いですね。
産地は、出身の静岡県を中心に、長野県、山梨県、新潟県、愛知県など全国各地で注目され、栽培が始まっています。
プチヴェールの家庭菜園
日本で開発された野菜だけあって、苗を購入して栽培することも可能です。
家庭菜園をされている方でしたら、庭に生やしておけばいつでも美味しいプチヴェールを食べられます。
気候、天候にもよりますが、一般的には80㎝前後の背丈になり、50~80個の実ができます。
プチヴェールは葉茎の根元にでき、下の方から順に収穫します。
脇から出た芽が4~5㎝になったら収穫できます。
葉茎は上部分に10枚ほど残して、下はプチヴェールを傷つけないように数センチ残して切り取ります。
実は外葉や実だけではなく、葉柄や軸も無駄なく食べることができます。
旬を過ぎる頃になったら、全部刈り取ってしまっても良いでしょう。
耐寒性はありますが、酷暑には弱く、日当たりのある所での露地栽培が基本です。(寒冷地、冷涼地ではハウス栽培)
自宅で栽培するなら、朝摘んで、そのままスムージーやお浸しにするのはいかがでしょう?
天ぷらにすると、パリパリとした食感が美味しいですよ。
ちょっと茹でたのをお弁当の彩として使うのも素敵です。
まとめ
プチヴェールの味や栄養は?生で食べられる?についてはご参考になったでしょうか。
栄養価満点な上に、価格もそれほど高くありません。
それに甘みがあって美味しい…。
まさに理想の野菜ですね。
30年前に日本から誕生した素晴らしい野菜「プチヴェール」をぜひ、食べてみてくださいね。
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