冬も深まると、八百屋さんの軒先に緑の葉野菜が増えてきますね。
その中でも深い緑の色を持つ野菜と言えば、春菊です。
春菊は、好き嫌いの分かれる野菜ですね。
すき焼きに、春菊が入らないとすき焼きじゃないという人から・・
春菊が入ると、鍋が台無しにという人まで色々ですね。
実は、春菊には、素晴らしい栄養と効能があるのですよ。
ですが、春菊の食べ過ぎには注意して下さい。
そんな春菊について解説しています。
春菊の食べすぎは良くない?注意点は?
実は春菊は、まれにアレルギー症状を引き起こすことが確認されています。
春菊アレルギーを発症すると、吐き気や腹痛などの消化器症状が現れることがあります。
また、蕁麻疹や、重度の場合のどの部分が腫れて呼吸困難に陥ることも。
目のかゆみや充血、下痢嘔吐などの症状もあります。
もし、春菊を食べてから30分以内に症状がありましたら、病院で検査を受けることをおススメします。
春菊の適正量ですが、2分の1束(100g)程度が理想でしょう。
成人が1日に必要なビタミンAの摂取量です。
体質にもよりますが、食べ過ぎるとアレルギーの原因になることがありますので、注意して下さい。
また、血液をサラサラにする薬の「ワーファリン」を飲んでいる人は、春菊を食べ過ぎることによって、ビタミンKの止血作用が出てしまい、結果、血液がサラサラにならないことがあります。
お互いの効果を打ち消してしまうのですね。
そして、春菊は「シュウ酸」が、ほうれん草の4%ほどしか含まれないので生で食べられる野菜です。
ですが、葉っぱの形が複雑なので、しっかり洗わないと残留農薬が落ちないことがあります。
念入りに洗えば問題ないです。
ほうれん草の「シュウ酸」については、ほうれん草は生で食べられる?シュウ酸を減少させる方法!をご参考に。
春菊は食べる風邪薬?!栄養や効能は?
春菊は独特の香りを持つ葉と茎を食用とします。
ビタミンや葉緑素が豊富に含まれています。
そのため春菊は、「食べる風邪薬」と呼ばれています。
すき焼きや鍋料理の具材に使われる他、葉先の部分は柔らかいのでサラダにも使われます。
生食向けの春菊もあり、「サラダ春菊」の名前で販売されています。
中国では主に炒め物にするそうです。
茹でた春菊(100g)の栄養素ですが
- カリウム(270mg)
- ベータカロチン当量(5300ug)
- 食物繊維総量(3.7g)
- ビタミンK(460mcg)
- 葉酸(100ug)
- 鉄(1.2mg)
- カルシウム(120mg)
- ビタミンC(5mg)
~日本食品標準成分表~参照
と、とにかくベータカロチンの含有量が多いです。
ほうれん草(ゆで)のベータカロチン(5400ug)と同じ位含まれています。
ベータカロチンは、抗酸化作用により、免疫力アップやガン予防に効果的と言われています。
また、肌の老化防止にも期待できます。
食物繊維で整腸作用、葉酸や鉄で貧血予防にもなりますね。
ビタミンKは止血作用、カルシウムの吸収を助けてくれます。
カルシウムは骨の形成を促します。
ビタミンCも含まれているので、風邪予防にもなります。
そして、あの菊のような特有の香りは「リモネン」やαピネンの成分によるものです。
リラックス効果や食欲増進、胃の保護、咳止めなどの効果があります。
春菊の栄養を効率的に摂るには?
春菊に含まれる葉酸は、熱に弱く水溶性です。
なので、生食用の春菊をサラダとして食べたり、電子レンジで軽く加熱してからおひたしや和え物にするのがおススメです。
特に葉の部分は加熱するほどに苦みが増すので、苦みが苦手な方は生食が良いでしょう。
春菊を茹でると(100g)ビタミンC・・5mgですが、生で食べるとビタミンCを19mg摂ることが出来ます。
また、春菊に含まれている鉄は、ビタミンCを含む食材やタンパク質と一緒に摂ることで鉄の吸収がアップします。
サラダにする際にレモンをかけたり、肉や魚の料理の添え物にすると良いでしょう。
春菊は一束で一日に必要なベータカロチンを補ってくれます。
しかも茹でることでベータカロチンの量も2倍になります。
鍋ものにすると、たくさん食べられるうえにたくさんのベータカロチンが取れます。
葉は加熱すると苦みが出ますので、加熱しすぎなようにするのがおすすめです。
また、茎の部分は加熱しても苦みが出ない上に柔らかくなります。
茎と葉を別にして、葉は、さっと火を通して食べるか生食、茎は鍋にしても良いですね。
中国では春菊を炒め物にするそうですが、ベータカロチンは油と摂取することで吸収率がアップします。
なので、春菊を炒め物にするのもおススメです。
カサも減るので、たくさん食べられますよ。
春菊とはどんな野菜?
春菊とは、キク科シュンギク属の植物で、春に黄色い花を咲かせ、葉の形が菊に似ていることからシュンギクという名前が付きました。
関西では「キクナ」とも呼ばれています。
品種としては
- 葉の切れ込みが少なく、味に癖がない大葉種
- 葉の切れ込みが深くて香りが強い中葉種
- 葉の切れ込みが深くて香りが柔らかい中大葉種
が流通しております。
葉の切れ込みが深く、香りが強い小葉種もありますが、あまり流通しておりません。
春菊を食べているのは東アジアの地域(主に中国、日本)のみで、ヨーロッパなどでは観賞用とされています。
近年の和食ブームで、徐々に料理にも使われてきているようですが…。
もともとは地中海沿岸にあったものが、宋の時代に中国に流通して蔬菜(野菜と同義語)となりました。
ハウス栽培によって、春菊は一年中スーパーで買えますが、一番多く出回る旬の時期は、10月~3月頃です。
主な産地は千葉県、大阪府、茨城県です。
美味しい春菊の見分け方と保存方法
鮮度の良い春菊は、香りが高く全体に張りがあります。
緑色が濃くて、葉先までピンと伸びたものを買いましょう。
茎が細く、下の方まで葉がついているのが新鮮な春菊です。
そして春菊は傷みやすいので、持ち運びや保管には、充分気を付けてください。
保存するときは湿らした新聞紙に包んで、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てます。
横にすると茎が曲がるので、まっすぐ立てて置くのが理想です。
まとめ
春菊の食べ過ぎには注意!栄養を効率的に摂るには?についてはご参考になったでしょうか。
大人になってから、春菊が好きになったなんて人もいるのではないでしょうか?
美味しい春菊を食べて、冬を乗り切ってくださいね。
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