お隣の家の方から、銀杏(ぎんなん)を大量におすそ分けしていただきました!
わーい、今日は銀杏ご飯にしよう。
とホクホクしていると、お隣さんが一言。
「あ、でも子供たちは、食べ過ぎに注意してあげてね!身体に良くないらしいから・・・」ってどういうこと?
そこで
- 銀杏の食べ過ぎは危険?
- 1日何個まで大丈夫?
- 銀杏中毒の原因は?
などについてについてお伝えしていきます。
銀杏(ぎんなん)の食べ過ぎは危険?
銀杏の食べすぎは本当に良くないです。
特に子供には、注意が必要です。
「銀杏は、5歳未満の子供に与えてはいけない。5歳以上の子にも、年の数以上与えてはいけない」と言われています。
なんと、銀杏中毒というものがあるんです。
そして今まで、銀杏中毒の症状が出た70%が10歳未満の子供なんです。
子供は、特に中毒症状を引き起こしやすいですので注意して下さいね。
積極的に食べさせなきゃいけないものでもないし…。
大人だけで食べようっと
銀杏(ぎんなん)1日何個まで?
ところで、気になる量ですが、銀杏 1日何個まで?
日本中毒情報センターによると
大人 :40~300個
子供 :7~150個
この数を摂取すると危険と言われております。
大人は多くても40個以下、子供は7個以下、という事ですね。
ですが、何個までなら⼤丈夫と⼀概には⾔えないのです。
この銀杏食中毒は、アレルギーなどとは違い、免疫で免れるものではありません。
銀杏中毒は、体調に左右されることが大きいです。
「一度食べて平気だったから大丈夫!」と、いうものではないのです。
身体の状態によっては、5粒程度の少量でも症状が出ることがあります。
常識的に食べる量として、大人でも一日10個程度に留めておいた方が良さそうですね。
また、妊婦さんが銀杏を食べるとビタミンB6の働きが阻害されることにより、早産の危険性があるので、妊娠中の女性は銀杏を食べないよう注意しましょう。
子供に潰して少量食べさせる、とか、銀杏が入った食べ物を食べさせちゃった、くらいは、問題ありません。
ただし、5歳以下の子どもには、食べさせないようにしましょう。
銀杏食中毒は、
大人も、銀杏を食べるときは
- 一度にたくさん食べない
- 少しでも継続して食べない
という事を守ってください。
銀杏中毒の原因は?
食べ過ぎると、ぎんなんの有毒成分が悪さをします。
ぎんなんの有毒成分は熱に強く、煮る、焼くなど加熱調理してもなくなりません。
この有毒成分は、「ギンコトキシン」と呼ばれています。
ギンコトキシンは4-O-メチルピリドキシンという物質で、
4-O-メチルピリドキシンは構造が、ビタミンB6に似ています。
そのためにビタミンB6と結合して、ビタミンB6本来の働きを邪魔してしまい、中毒の症状が起きるのです。
たくさん食べると、一時的にビタミンB6不足になります。
ビタミンB6は神経伝達を抑制する働きがあるGABAを作り出しているのですが、これを4-O-メチルピリドキシンが邪魔してしまうのです。
するとGABAが抑えていた神経伝達が抑制されず、中枢神経が異常を起こし、けいれん等が出てしまいます。
それが銀杏中毒の正体で、なにかの毒が作用する、というよりも、ビタミンB6欠乏により症状が出るのです。
銀杏を食べ過ぎるどうなる?
銀杏を食べ過ぎた時の症状としては主に
吐く、けいれんがあり、特にけいれんが何度もあることが多いです。
他にも
- 顔が青くなる
- 不整脈
- 呼吸困難
- めまい
- ボーっとする
- 足がふらふらする
- 便秘
- 発熱
- 腹痛
なども起こすことがあります。
重い場合は「てんかん」とよく似た症状が出ます。
大量に食べてから、1~12時間ほどでこの症状が出ることがあります。
大抵は90時間以内(約半数は24時間以内)に回復はするそうですが、死亡例もあります。
個人差があって、大量に食べても症状が出ない人もいれば、少量で重症になる人も。
特に、戦後の食糧難の時に、食べるものがなくて栄養が偏っていた人が多いせいか、銀杏中毒の事故が多発していたそうです。
戦後の食糧のない時代に、戦争孤児が銀杏を食べすぎて死亡したケースもあるとか。
現代でも41歳の方が、60個以上の銀杏を食べて4時間後に緊急搬送された例があります。
そして中毒を起こしていても
「なんか鼻血がでた」
「なんか気持ち悪い」
くらいの認識で気づかなかった、という事も多いです。
銀杏を食べ過ぎた時の対処法
ご家庭で中毒を起こした場合、けいれんを誘うので、吐かせないでください。
意識がない場合はすぐ救急車を呼び、医療機関にかかってください。
意識があって、病院に行ける場合は、すぐ受診してください。
症状が一時的に治まっても、再びけいれんが起きることがあります。
銀杏中毒の症状が起こった場合、病院でビタミンB6製剤(ピリドキサールリン酸)を投与するのがもっとも有効だと言われています。
要はビタミンB不6足だからB6を投与すると治る、という事ですね。
医師でも銀杏中毒の判断がつかないこともありますので、銀杏を食べたことを伝えましょう。
ちなみに、銀杏の毒素は加熱処理をしても消えたり中和したりはしません。
美味しくても、食べすぎは注意です。
かぶれに注意!銀杏にはアレルギーも
実は銀杏には中毒の他にも気をつけなければいけないことがあります。
料理などで銀杏に手を触れるときに、かぶれが出ることがあります。
銀杏には「ギンゴール酸」というアレルギー物質が含まれています。
これが「銀杏皮膚炎」というかぶれを引き起こし、腫れや水疱などを発生させてしまいます。
症状はすぐではなく、1日~2日経ってから発生します。
- 銀杏に触れたら手を洗うこと
- 敏感な方は直接触れないよう、手袋などを使用すること
を心掛けましょう。
そして、マンゴーやカシューナッツといったウルシ科植物のアレルギーがある方は、銀杏のアレルギーも発症しやすいです。
アレルギーの症状として
- 触った場合はかぶれ
- 食べた場合は頭痛、嘔吐、腹痛
といった症状が出ます。
心当たりのある方は、お気を付けください。
まとめ
銀杏の食べ過ぎ危険!1日何個まで大丈夫?については、ご参考になったでしょうか。
お酒の席などでつい気が大きくなって、銀杏のおつまみを食べすぎないように。
また、子供には、食べ過ぎないように注意してあげて下さい。
銀杏中毒の症状が出てしまったら、慌てずに病院に受診しましょう。
コメントを残す コメントをキャンセル