※本ページには一部「PR」が含まれています

ほうとうときしめんとうどんの違いは?それぞれの特徴をご紹介!

ほうとうときしめんとうどんの違いは?

暑い夏は、ツルツルと喉越しのいいうどん。

寒い日は、あつあつのうどんを食べたくなりますね。

スーパーの麺コーナーにはいろいろ並んでいますが、

小麦粉で太めに切った麺「ほうとう」「きしめん」そして「うどん」

どれも同じようなものなのに、名前が違うのはなぜでしょう?

広告

「ほうとう」と「きしめん」と「うどん」の違いは?

「ほうとう」と「きしめん」と「うどん」は似ていますが、ちょっとした違いがあります。

それぞれ、「形状」と「原材料」と「コシ」に違いがあります。

「ほうとう」と「きしめん」と「うどん」の形状の違い

  • ほうとう・・とくに、定義されていません、麺の形をしていなくても、ほうとう
  • きしめん・・太さは幅が4.5㎜以上、厚さが2mm未満
  • うどん・・太さ長径1.7mm以上

「ほうとう」と「きしめん」と「うどん」の塩分量(原材料)の違い

  • ほうとう・・塩分を加えない
  • きしめん・・塩分量が多め
  • うどん・・塩分量は、きしめんより少ない

「ほうとう」と「きしめん」と「うどん」のコシの違い

「きしめん」がコシが強く、その次が「うどん」で「ほうとう」は、コシが少ない。

広告

ほうとう

まず、ほうとうは現在の山梨県を中心とした地域の郷土料理です。

一般的にほうとうは、小麦粉を練ってざっくりと切った麺を、

野菜などの具材とともに味噌味の汁で煮込んだものです。

地域によっては麵ではなく、すいとんの様な、小さなお団子形の塊で調理する方法もあります。

麺の形をしていなくても、ほうとうなのです。

とくに、形状は定義されていません。

きしめん

そしてきしめんは、麺の長さがうどんよりも長いです。

また、幅が広く薄いことが特徴で「平打ちうどん」とも呼ばれています。

きしめんの太さは幅が4.5㎜以上、厚さが2mm未満とJAS規格で定義されています。

うどん

うどんの特徴は小麦粉を練って長く切ったある程度太さや幅がある麺です。

乾めん類JAS規格で、太さ長径1.7mm以上となっています。

うどんときしめんの違いは?

うどんときしめんの違いですが、きしめんをはじめとする名古屋うどんには、麺が固いという特徴があります。

きしめんは、近年では塩分濃度を低めにする傾向があるものの、

昔ながらの伝統製法ではうどんより1.5倍以上の塩水を使うのが一般的でした。

塩分濃度を高めると、生地の粘弾性を増やして生地が固くなります。

その分食感も違います。

そしてきしめんの方が平たく幅広いため、うどんよりも早くゆであがります。

広告

きしめんとほうとうの違いは?

きしめんとほうとうの違いですが、その違いの一つが材料にあります。

ほうとうは生地を調理する過程で、一切食塩を加えません。

加えるとしてもごくわずかです。

うどんやきしめんの様に生地を打つ過程で食塩を加えない。

そのため、出来上がった際の「こし」が少なくなります。

きしめんやうどんのような粘りや弾力も減ることに・・

その分、年配の方やお子さんにも食べやすいです。

そして製麺方法にも違いがあります。

きしめんは打った後に生地の熟成を行いますが、ほうとうの場合は寝かすことなく、すぐに伸ばして切ります。

コシの元である「グルテン」が形成される前に切るので、

一般的なうどんよりも食感が柔らかくなります。

また、ほうとうの麺を下茹でしないで入れ、具材と煮込みます。

打ち粉や麺のデンプンが溶けだし、汁に独特のとろみのある料理になります。

きしめんは茹でてもデンプンが溶けだしたりせず、プリプリのコシがあります。

味付けも、きしめんは基本的にはうどんと同じで、

醬油ベースの麺つゆで食べられるのに比べ、ほうとうは味噌ベースのお汁に生麺のまま入れて煮込みます。

かぼちゃ、大根、ニンジンなどを一緒に、具沢山のお汁で、

良く煮込まれてクタクタになった具材と小麦粉デンプンの溶けだしたトロリとした汁の味わいを楽しみます。

広告

きしめんとほうとうの由来は?

きしめんとほうとうの違いがわかったところで、

きしめんとほうとうの由来についてお伝えします。

きしめんの由来

まずは愛知県の郷土食であるきしめんの由来ですが、

諸説ありますが、中国のお菓子である「碁石麺(きしめん)」から来ていると言われています。

このお菓子は小麦粉を練って平たく伸ばし、

竹筒などで碁石の形に抜いて茹で、きな粉をかけた食べ物です。

うどんよりも汁の味が染みやすく、

しっかりとした味付けを好む愛知県民の好みに合ったからではないかと言われています。

昔ながらの作り方では、汁はムロアジとたまりで味付けをします。

平たい麵のために口に含んだ時に味が薄く感じられるので、しっかりした濃い汁の味付けにしてあるそうです。

名古屋特有の赤いかまぼこを添えるとより一層郷土感がでます。

ちなみに暖かい麺が「きしめん」で、冷たい汁と麺は「ころ」と呼ばれます。

ほうとうの由来

ほうとうは、麺と季節の野菜を煮込むだけのほうとうは作る手間がかからないです。

その上に栄養価が高いところが良いとされ、

戦国時代の武将、武田信玄が野戦食として用いていたとされています。

山梨県名物のほうとうの由来も諸説あります。

信玄自ら、自分の刀で食材を切ったところから「宝刀(ほうとう)」と名付けられたと言われています。

他にも、粉ものに関する作業を「ハタク」と呼び、穀物の粉を「ハタキモノ」と呼ばれることから、

「ホウトウ」はこの地域の小麦粉以外の粉もの料理すべてを言う言葉だという説もあります。

また「ほうとう」は、うどんの漢字名である「饂飩」を音便して読んだものであるという説もあります。

つまり、同じものであったという訳です。

奈良時代の漢字辞書である「楊氏漢語抄」に「饂飩 ハクタク ハウタウ」という表記があったと言われています。

山梨県の山間部では米作りが難しく、カイコを飼って絹糸を取ることで暮らしていた山梨県の農家の方は、

カイコのえさとなる桑の収穫が終わった後に麦を栽培し、麺に加工して食べていました。

その麦で作った麺と野菜を味噌で煮込んだものがほうとうです。

とろみがあって温かく、栄養満点のほうとうはとても美味しい郷土料理だと思います。

きしめんとともに、いつまでも生活の中で守り育てたい文化ですね。

まとめ

ほうとうときしめんとうどんの違いは?それぞれの特徴をご紹介!についてご参考になったでしょうか。

同じような麺類でも、違いを比べてみるといろいろあるのです。

形状の違いや原材料の違いによって、

「ほうとう」と「きしめん」と「うどん」は似てるようで、まったく違う料理になるのですね。