とんかつは、そのカリッとサクサクの食感と豚肉のジューシーな中身が魅力的な料理ですね。
ですが、家庭での調理では、専門店のような完璧な仕上がりは難しいことがあります。
特に、衣がしっかりとつかない、または、剥がれてしまうという問題が起こることがよくあります。
- とんかつの衣が剥がれる理由
- 衣を剥がれにくくする方法
- とんかつのおいしい揚げ方
をご紹介します。
これを参考にて、次回の料理で美味しいとんかつを作る手助けにしてみてください。
完璧なとんかつを目指しましょう。
とんかつの衣が剥がれる理由
とんかつの衣が剥がれる理由について解説してきます。
衣が剥がれる理由は3つ
- 肉の縮み
- 衣の付きが不十分
- 油の温度不足
1.肉の縮み
肉は熱を加えると縮む性質があります。
揚げる時に肉が縮んで、肉と衣の間に隙間ができてしまうと、衣が取れやすくなります
肉と衣の間に隙間ができる
:揚げる時に肉が縮んで、肉と衣の間に隙間ができてしまうと、衣が取れやすくなります
このような問題を防ぐためには、調理する前にある手順を踏むと良いです。
2.衣の付きが不十分
衣が肉にしっかりと付いていないと、揚げるときに剥がれやすくなります。
衣をつける際は、小麦粉→卵→パン粉の順にしっかりとつけてください。
3.油の温度不足
油の温度が低いと、衣がしっかりと固まらずに、揚げるときに剥がれやすい。
油の温度が低い場合は、衣がすぐに焦げてしまい、中まで火が通らない可能性も。
また、揚げ時間が短すぎると、衣がしっかりと固まらずに、揚げるときに剥がれやすくなります。
とんかつ屋さんのプロが低温で揚げる場合は、しっかり温度管理ができています。
とんかつの衣を剥がれにくくする方法
とんかつ屋さんの肉だって縮むのに、何故むらなく衣がついたままカリカリに仕上がるの?と疑問に思いますね。
それには下準備の段階での、料理に欠かせない「ひと手間」があるのです。
その「ひと手間」について解説していきます。
- 肉の下準備
- 衣の付け方
- 油の温度
肉の下準備
肉を、フォークで細かく刺したり、肉叩きで叩いたりしておくと、肉の縮みを防ぐことができます。
肉叩きで叩くと、肉の繊維が壊れて柔らかくなり、食感も良くなります。
大事なポイントは、肉の赤身と脂身の境のスジはしっかり切ること。
肉のスジを切らないと縮んだり、反り返えったりしてしまう原因になります。
スジを切る時は、包丁よりも調理ハサミの方が、切りやすくて便利です。
また、肉に塩コショウを振る際は、衣を付ける直前にしましょう。
早くしてしまうと、肉の水分が抜けてパサパサになってしまいます。
衣の付け方
- 小麦粉をムラなくつける
- 卵をしっかりと溶く
- パン粉をしっかりとつける
①小麦粉をムラなくつける
小麦粉は、小さなダマにならないようにしっかりと混ぜて、ムラなく肉につけることが重要。
しっかり、はたいて余分な小麦粉を振り落としましょう。
小麦粉が不均一に付くと、衣がはがれやすくなってしまいます。
また、小麦粉をつけることで、肉と衣の間にしっかりと接着剤のような役割を果たすことができます。
②卵をしっかりと溶く
卵は、箸で切るように混ぜるだけでは黄身と白身がしっかりと混ざり合いません。
泡だて器やフォークなどを使って、しっかりと溶きほぐしましょう。
卵液が滑らかになると、肉に均一にからまり、衣がはがれにくくなります。
バッター液を使うとからまりやすいです。
バッター液の作り方は、天ぷらを作る時の衣に卵を多めにいれます。
ポイントは、天ぷら衣と違って、泡だて器などでしっかり黄身と白身が混ざるようにします。
③パン粉をしっかりとつける
パン粉は、肉の上にもパン粉をかぶせて、手のひらでギュッと押しつけてしっかりとつける。
肉とパン粉の間に空気が入ると、そこから衣がはがれやすくなります。
また、パン粉をたっぷりつけることで、衣が厚くなり、よりサクサクとした食感になります。
パン粉は、生パン粉がおすすめです。
口当たりが良くサクッとして、また、ボリューム感も出ます。
ですが、生パン粉のデメリットは、油の吸収率が高いと言うことです。
ヘルシーにするには、油の吸収率が生パン粉に比べ少ないドライパン粉が良いです。
ドライパン粉で作る場合は、冷蔵庫で多めに寝かすとドライパン粉でもしっとりします。
油の温度
170~180℃の油で揚げることを心がけましょう。
油に入れたら、衣が固まるまで動かさないようにします。
衣がしっかり固まるまで、中火でじっくりと揚げることがポイントです。
また、パン粉の付いた材料を冷蔵庫で寝かすことで、衣が固まりやすく、剥がれにくくなります。
生パン粉は、水分を含んでいるため、寝かし過ぎると肉汁がパン粉に染み込みやすくなり、
揚げる際に、肉汁がパン粉の表面で蒸発し、衣が黒くなる原因となります。
目安は、冷蔵庫で30分ほど。
ドライパン粉の場合は、多めに寝かしても大丈夫です。
これらの対策を参考に、ぜひサクサクとした衣のとんかつを作ってみてくださいね。
とんかつのおいしい揚げ方
とんかつのおいしい揚げのポイント
- 揚げ油の温度は170~180℃が目安
- 油に入れたら表面が固まるまで触らない
- 両面がきつね色になったら完成
- とんかつを油から引き揚げたら網に立てかけて油を切る
①揚げ油の温度
揚げ物をおいしく作るためには、温度が重要なポイントです。
パン粉を油に落として真ん中まで沈んで浮き上がってきたら、大体170℃に。
沈まなかったらそれより高温、沈んで浮いてこなかったら低温と覚えておくと便利です。
とんかつは、170~180℃の油で揚げていきます。
一度にたくさん入れてしまうと油の温度が一気下がってしまうので、入れる目安は、鍋の半分位。
②油に入れたら表面が固まるまで触らない
油に入れたら、表面が固まるまで触らないようにしましょう。
柔らかいパン粉は触るとはがれてしまいます。
ひっくり返すときも注意が必要です。
③両面がきつね色になったら完成
両面がきつね色になったら完成です。
肉の厚さにもよりますが、ここまでで大体5~6分程度。
肉の周りの泡が小さくなったり、揚げ油の音が変化したりしてきたら揚がった合図です。
④とんかつを油から引き揚げたら網に立てかけて油を切る
とんかつを油から引き揚げたら、網に立てかけて油を切ります。
接地面が少ないほどカリッとした仕上がる。
また、揚げ上がりのとんかつをペーパータオルの上に置いたまま放置すると、
せっかくカリカリに上がった衣が湿気を含んでペタっとなってしまいます。
必ず網に立てかけて、しっかり油を切るようにしましょう。
また、よく切れる包丁を使い、一気に切りましょう
これらのポイントを守れば、美味しいとんかつを作ることができますよ!
まとめ
とんかつの衣がはがれる理由に関する解説はお役に立ちましたか?
とんかつは、そのまま食べても良し、かつ丼、カツカレー、カツサンド様々な料理にアレンジしても楽しめますね。
揚がったとんかつは少し休ませてから、よく切れる包丁で押し付けないようにしてカットして下さい。
手間を惜しまず、カリカリサクサクでジューシーなとんかつにチャレンジしてみて下さいね。
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