春を彩る花、菜の花。
特に菜の花畑の、パッと目を引くような黄色い花と薄緑の菜のコラボは、見ているだけで爽やかな気分にしてくれますね。
スーパーで買った菜の花、冷蔵庫に入れていたら、小さい黄色い花が咲いていました。
花が咲いた菜の花は食べられるのでしょうか。
そこで
- 花が咲いた菜の花は食べられる?
- 花が咲いた菜の花は毒?と言われる理由
- 菜の花の苦味を抑えるには?
などについてお伝えしていきます。
花が咲いた菜の花は食べられる?
菜の花の花が咲いても、食べることが出来ます。
捨ててしまったらもったいないです。
緑色に黄色が映えて、咲きかかった菜の花をわざわざ買う人もいるくらいです。
花が開いている菜の花を見たら、軸の部分に縦のしわが入っていないか、全体的に縮んでいないか確認してください。
茎などがしっかりしていれば問題ありません。
次に、臭いを嗅いで、お漬物のような異臭がしていないか確認してください。
臭いがなく、手触りもさらっとしていたらまだ新鮮な証拠です。
八百屋などで摘まれて売られている菜の花で、寒い日が続いた後にちょっと暖かくなると、新鮮でも花が開いてしまうことがあります。
そのような時には、上記の方法で新鮮さを確認して、それでも気になるようなら花瓶に挿してあげてくださいね。
花が咲いた菜の花は毒?と言われる理由
菜の花が蕾であれば食べられる、花が開いたら毒になる、という説もありますが、もともと菜の花には毒はありません。
成熟して華が開いてしまうと茎などが硬くなり、苦みも増すのでそういわれているだけです。
「薹が立つ(とうがたつ)」と言って、花が育ってしまうと栄養が花に注ぎ込まれて、味が落ちてしまったり、固くなってしまうからです。
菜の花には植物性アルカロイドという苦み成分が含まれています。
この苦みが毒と言われるゆえんですが、この成分には肝臓の機能向上や、体の中の老廃物を体外に出す解毒作用の働きがあると言われています。
そして苦みや食べ過ぎによっては、お腹を壊すことがあります。
そこから毒であると言われるようになったのではないかと言われています。
菜の花の苦味を抑えるには?
苦みが気になる場合は
- 天ぷらにする
- 白和えにする
- マヨネーズで和える
などが良いようです。
菜の花は加熱すると苦みが弱くなるので、高温で揚げる天ぷらは、菜の花だけではなく苦みのある山菜などにも人気の調理法です。
豆腐や調味料の甘みで苦みを抑える白和えや、マヨネーズで苦みを抑える方法もありますね。
マヨネーズの卵黄とお酢で野菜の苦味を低減してくれるのです。
グラタンやハンバーグ、シチューに入れてしまうのも、お子様向けには良いようですよ。
菜の花は栄養も豊富なので、お子さんの風除けにも是非食べさせてみてはいかがでしょうか。
逆に苦みを味わいたいのなら、さっとゆでてのおひたしやサラダがおススメです。
春の味覚を味わえますよ。
必ず加熱してお召し上がりくださいね。
食用の菜の花とは
菜の花は、和種と洋種があって、一般に流通している「花茎とつぼみと葉」を食べるのは、和種です。
アブラナ科アブラナ属の花の総称を「菜の花」と言います。
その中で若い花茎や葉、蕾などを食用にする品種を菜花(なばな)と言います。
菜花には、菜種、白菜、キャベツ、ブロッコリーなどと生活に馴染みのあるものが多いですね。
その中で特に菜の花と呼んでいるものは、
菜種油を作るために育てられる「油菜(アブラナ)」、そして食用として日本に入り野生化した、西洋芥子菜(セイヨウカラシナ)」です。
二種とも、あの黄色い「菜の花」の花を咲かせます。
食用菜の花の時期は?保存方法は?
食用菜の花の時期の旬は1月から3月です。
一般的な菜の花を一番美味しく食べられる時期は、葉と茎が柔らかくて切り口が瑞々しい春先の頃です。
花も蕾が開いていない時の方が良いでしょう。
菜の花のつぼみが開く前のまだ寒い頃が旬です。
保存方法は湿らせた新聞紙などで全体を包み、ビニール袋に入れて立てて冷蔵庫の野菜室に保存します。
グラスに3㎝位水を入れて菜の花を挿し、上からポリ袋をかぶせて輪ゴムで止めてから、冷蔵庫や野菜室で保存するのも良いです。
長持ちさせたいときには固めに茹でて水気を絞ってからラップで包みます。
冷蔵庫で2、3日は持ちます。
茹でたものをそのまま冷凍すれば、大体1か月くらいは持ちますが、菜の花は生のままでも冷凍できます。
向きを揃えて、冷凍用保存袋に入れるだけです。
食べるときには凍ったまま熱湯に足元から入れて茹で、水にさらせばおひたしになります。
凍ったまま炒めても良いですよ。
菜の花はそのままですと、すぐに茎がへたれてしまったり、花が咲いたりするので、鮮度をキープできる保存法を選びましょう。
菜の花の栄養や効果・効能は?
菜の花はベータカロチン、カルシウムやビタミンKを豊富に含んでいます。
ベータカロチンは体内で必要な量だけビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を保護したり、活性酸素を除去したりする働きがあります。
免疫力を高めたり、風邪やガン予防に期待できる効果があります。カルシウムやビタミンKは、骨の健康維持に欠かせない栄養素です。
その他にも、葉酸、食物繊維、カリウム、ビタミンCも豊富です。効能としては
- 葉酸…造血作用
- 食物繊維…整腸作用
- カリウム…高血圧防止
- ビタミンC…免疫力アップ
となります。
菜の花は茹でないほうが、栄養が逃げないのです。
また、油と一緒に調理すると栄養が効率的に摂れます
お浸しにする時は、アクが少ないので電子レンジでチンするのがおすすめです。
また、アブラナ科の野菜には
- イソチオシアネート…肝臓の解毒作用を強化する
- グルコシノレート…ガンの抑制作用に期待
などの成分があることが分かっています。
冬の間にため込んでしまった、毒素を払う作用が、アブラナ科の春に育つ野菜にはあるのです。
ちなみに、グルコシノレートは辛み成分なのですが、加熱すると効果がなくなります。
効果を期待するなら50~60℃ほどの温度で、時間を少なくし、さっと調理して食べてくださいね。
まとめ
花が咲いた菜の花は食べられる?毒はないの?についてはご参考になったでしょうか。
観ても食べても楽しい菜の花。
「春は、苦いものを食べよ」とよく言われますね。
苦味成分の「植物性アルカロイド」は、冬の間にため込んでしまった老廃物を体外に出す(デトックス)効果があります。
菜の花の苦味は体に良いのです。
春の味覚を美味しく食べてくださいね。
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