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生人参は体に悪い?ビタミンCを破壊するって本当?!

生人参体に悪い?

人参は体に良い…。

そう思っていたのですが、なんと、生人参には毒があると言う噂も…。

生人参が他の野菜のビタミンCを破壊すると聞いたことがあるけど・・

どっちなのでしょう?

そこで、生人参は体に悪いと言われていた理由について解説していきます。

また

  • 人参の栄養と注目されている特長?
  • 人参の栄養を効率よく摂り入れるには?

についても、お伝えしていきます。

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生人参は体に悪い?

生人参は、毒でもなく、体にも悪くありません。

では、なぜ生人参が体に悪いと言われていたのでしょか?

酵素の「アスコルビナーゼ」と言われる成分が人参に入っているからです。

この酵素は、すりおろすなどして細胞が破壊されると働きます。

人参をそのまま食べると、この酵素が他の野菜のビタミンCを破壊してしまう…と言われていたのです。

しかし、実はこれは間違いであり、ビタミンCを「破壊」ではなく「酸化」させてしまうのだという事が、最近の研究で分かってきました。

もともとアスコルビナーゼという名前が、還元性のビタミンC(L―アスコルビン酸)を破壊する…。

という意味なのですが、破壊ではなく、還元性のビタミンCを酸化性のビタミンCに変えてしまうのです。

「酸化」というと、体に悪いというイメージですが・・

体内に入れば、アスコルビナーゼによって酸化されたビタミンCがまた還元性に変化するので、ビタミンCの効力は同じなのです。

現在では、栄養価のとしてのビタミンC総量は還元性と変化性の総量としています。

アスコルビナーゼの活性について(PDF) ~ 参考

一度酸化したビタミンCでも、これまでのビタミンCと同じ栄養価が得られるということです。

ただ、ビタミンCを変化させずに生で食べる方法はあります。後でご説明します。

生の人参に毒があるわけではなく、例えばサラダで生人参を食べる場合、他の野菜のビタミンCの吸収を阻害してしまう…と言われていたのですね。

確かに、その通りなら人参を食べるごとに肌がガサガサになっちゃいますよね。

人参は生で食べても大丈夫です。

実際に、生の人参を使った野菜ジュースを室温でそのまま置いておいても、含まれるビタミンCが極端に少なくなるということはないという研究結果が出ております。

長時間そのまま放置では、ダメですよ。

人参の栄養と注目されている特長

人参にはいろいろな栄養があることは事実です。

それらをご紹介いたします。

☆ベータカロチン・・がんのリスク低減や生活習慣の見直しに役立つ可能性

人参にはベータカロチンやカロチンといった栄養が含まれています。

ベータカロテンは、体内でビタミンAに変換されることで皮膚や粘膜の健康維持をサポートし、また抗酸化作用を持つことから、活性酸素による体の酸化を防ぐ働きが期待されています。

また、人参にはクマリンというポリフェノールの一種も含まれており、こちらも抗酸化をサポートするとされています。

☆ビタミンA・・肌や目の健康維持をサポート

人参100g(M1本)位で1日分のビタミンAを摂ることができます。

ベータカロチンは体内でビタミンAに変化します。

ビタミンAは「目のビタミン」と呼ばれています。

目の健康維持や、眼精疲労・夜間の見えづらさへのサポートが期待されています。

また、粘膜や肌の健康を保つ働きがあるとされ、口内環境や肌の乾燥が気になる方にも注目されています。

さらに、日焼けやシミ対策を意識する方の間でも取り入れられることがあります。

☆カリウム・・体内の不要なものの排出をサポートする

人参にはミネラルの一種である、カリウムを多く含んでいます。

体内の余分な塩分等を排出する力があります。

そのため、高血圧のリスク低減や血液循環の健康維持に役立つとされています。

☆食物繊維・・腸内環境をサポート

人参には多くの不溶性食物繊維が含まれています。

そのため、腸の健康を意識した生活習慣をサポートします

 

人参の栄養を効率よく摂り入れるには?

人参の「アスコルビナーゼ」でビタミンCを破壊ではなく「酸化」。

体内で酸化性のビタミンCがまた還元性に変化するので特に問題はありません。

ですが、それでも気になる人もいらしゃいますね。

酵素のアスコルビナーゼに邪魔されずにビタミンCを吸収する方法があります。

レモンやお酢などの酸性のものと反応させるか、加熱調理することで「アスコルビナーゼ」不活性化できます。

市販の野菜ジュースは、人参を茹でてジュースにしている所が多いです。

生ならば酢を含んだドレッシングをかければ、他の栄養を吸収するのを邪魔することがありません。

しかし、アスコルビナーゼによって変化した酸化型ビタミンCは空気中では不安定となり、加水分解されてジケトグロン酸になりやすいのです。

そうするとビタミンCを失うため、長時間空気に放置せずに早く食べる必要があります。

アスコルビナーゼの働きを抑制するために、レモンやお酢など酸性のものを加えると良いです。

また、人参に多く含まれているベータカロチンは、油と一緒に摂ると吸収が良くなるため、炒めて食べると栄養が効率よく摂れます。

ドレッシングやマヨネーズにも通常、油が含まれているので、付けて食べると良いですね。

また、生で人参を食べる場合は、すりおろして食べると、栄養素が豊富な皮なども食べられるので、効率よく摂取できます。

しかし、高速回転式のミキサーですと食物酵素を破壊してしまうのです。

出来れば、ゆっくりすり潰し、栄養素を充分取り出せる低温低速圧搾式のコールドプレスジューサーを利用したほうが良いでしょう。

皮ごと食べる場合は、なるべくオーガニックの人参を使用したほうが、農薬などの心配もなくて良いですね。

そして、水溶性であるビタミンCは茹で加熱では茹でた水の中に溶けだしていきます。

そのため、茹で時間が多いほど人参のビタミンCが低下していきます。

なるべく水を使わない加熱調理(電子レンジなど)する。

出来るだけ短時間の加熱調理がビタミンC保持に効果的です。

また、茹でる時は皮のついたままがおすすめです。

まとめ

生人参は体に悪い?ビタミンCを破壊するって本当?!についてはご参考になったでしょうか。

ちなみにアスコルビナーゼを含む食品は、人参の他に、キュウリ、キャベツ、リンゴ、バナナなどがあります。
けっこう入っているのですよ。

しかし、還元性ビタミンCから酸化型ビタミンCに変化しても、再び還元型ビタミンCに戻るので、害はありません。

いっぱい食べましょう。

もう一度簡単におさらいすると
生人参は体に悪い?

  • 生人参は、毒でもなく、体にも悪くありません

生人参が他の野菜のビタミンCを破壊する?

  • 「破壊」ではなく「酸化」
  • 体内で酸化性のビタミンCがまた還元性に変化する
  • 一度酸化したビタミンCでも、従来ビタミンCと同じ栄養価が得られるので問題ない

人参の栄養と効果は?
人参100g(M1本)位で1日分のビタミンAを摂取。

  • ベータカロチン・・がんのリスク低減や生活習慣の見直しに役立つ可能性
  • ビタミンA・・肌や目の健康維持をサポート
  • カリウム・・体内の不要なものの排出をサポートする
  • 食物繊維・・腸内環境をサポート

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