焼き芋、ふかし芋、大学芋、スウィートポテトなどなど
様々な食べ方でその美味しさを楽しむ事が出来る「さつまいも」
ですが、いざ調理しようと切ってみたら黒い斑点が出ていたり、両端の切り口に黒いかさぶたみたいなものが付いていたり…
そんな、さつまいもを目にした経験はありませんか?
「腐ってしまったのかしら…」と、捨ててしまったなんて人も・・・
そこで
さつまいもの中身が黒くなる原因は?
黒くなったさつまいも、食べても大丈夫?
さつまいもが腐るとどうなる?
などについてお伝えします。
さつまいもが黒くなる原因を知れば、食べられるものと食べてはいけないものを判断出来ますね。
さつまいもの中身が黒い原因は?
さつまいもの中身が黒く変色する原因はいくつかあります。
①ヤラピン
まず1つ目は、便秘解消に役立つと言われるヤラピンです。
さつまいもを切ると白い液体がしみだしてきますね。
これがヤラピンです。
ヤラピンはしみだしてくると黒く変色してしまう為、黒い斑点のようになってしまうのです。
両端の断面に出来る黒いかさぶたのようなものも、このヤラピンの仕業です。
②クロロゲン酸
2つ目はやはりさつまいもに含まれるクロロゲン酸というコラーゲンです。
クロロゲン酸はアルカリ性の物と反応すると黒っぽくなったり、緑色になったりする性質があります。
切ったらすぐに水につけると気になる変色は防ぐ事が出来ます。
③低温障害
3つ目は低温障害です。
さつまいもをそのまま冷蔵庫で保存すると低温の為に黒っぽく変色してしまいます。
冷蔵庫で保存する時は新聞紙などに包んでおくと低温障害を防ぐのに有効ですよ。
④黒斑病(こくはんびょう)
4つ目は、さつまいもの病気です。
土壌害虫・ねずみなどによる食害や土壌の病原菌などによって反応して、さつまいもが黒くなる病気です。
詳しくはこちら
↓
さつまいも黒斑病
以上が、さつまいもが黒く変色してしまう主な理由です。
黒くなったさつまいも、食べても大丈夫?
黒くなってしまったさつまいもを、食べても問題ないものとそうではないものがあります。
食べても大丈夫な「さつまいも」
- ヤラピン
- クロロゲン酸
さつまいもの表面や切り口からにじみでて、黒くなっている、さつまいもはヤラピンの仕業で甘い証拠です。
ヤラピンは甘いさつまいもに、多く含まれているからです。
新鮮なサインでもあり、ふっくらとした形がおすすめです。
ただし、その黒い塊は繊維質が多くとても硬くて美味しいという物ではありませんから、調理する時は取り除いた方が良いと思います。
また、てんぷら粉やホットケーキミックスなどを使って調理すると、さつまいもに含まれるクロロゲン酸が反応して変色してしまう事があります。
てんぷら粉やホットケーキミックスに含まれる重曹やベーキングパウダーはアルカリ性だからです。
緑色のさつまいもの天ぷらはちょっと気味が悪いかもしれませんが・・・
クロロゲン酸が反応して変色したさつまいもは、食べてもまったく問題はありません。
やめたほうがいい「さつまいも」
やめた方がいいのは?
- 低温障害を起こして黒く変色してしまったさつまいも
- 黒斑病(こくはんびょう)に侵されたさつまいも
低温障害の場合黒くなった部分を取り除けば食べる事は出来ますが、この場合は全体的に黒くなることが多いですから、潔く処分した方が無難だと思います。
黒斑病(こくはんびょう)に侵されたさつまいもは、やめたほうがいいです。
黒くなった所を全部切り取れば、食べることもできますが、えぐみや苦味を少しでも感じたら、食べるのはやめましょう。
※黒斑病にかかっている野菜を食べて、人間が健康被害を被ることはありません。
腐敗して苦くなったさつまいもを、牛に与えて中毒死した事件がありました。
この後の「腐ったらどうなる?」について解説していきます。
さつまいもが腐るとどうなる?
さつまいもが腐るとどうなるのでしょうか。
まず、一番わかりやすいのは異臭です。
さつまいもが腐ると、鼻にツーンとくる刺激的なニオイがします。
これはかなり重症ですからすぐにわかると思いますし、もったいないと思う余地はないでしょう。
さつまいもにはカビも生えます。
白いフワフワした白カビや青カビです。
カビは一部分に生える事が多いので生えているところを取り除けば食べる事はできますが、あまり広範囲に広がっている場合は捨てた方が安全です。
他にも、寒いところにずっと保管しておくと「冷え腐れ」と言う症状を起こしてしまいます。低温障害です。
触るとブヨブヨと柔らかかったり、水っぽくなってしまう状態を言います。
皮の水分が抜けてシワシワな状態になることもあります。
また、見るからに変色している場合もありますね。
まとめると
- 異臭
- カビが生えてる
- 触るとブヨブヨ
- シワシワ
- 見るからに変色している
こうなると食べる事はできません。
さつまいも保存方法
さつまいもは涼しい時期は、冷蔵庫には入れずに新聞紙に包んで段ボール箱などに入れ冷暗所で保存します。
土がついている場合は、土付きのまま新聞紙に包んで段ボール箱などに入れて冷暗所(13~16℃)に保存します。
水で洗うのは厳禁です。
さつまいもは湿気に弱いため、腐ったりカビが生えたりする原因になってしまうからです。
気温が20℃を超える時期は新聞紙に包んでからビニール袋に入れて野菜室で保存します。
マッシュポテトにしてジップロックに入れておくと冷凍保存することも出来ます。
また、焼き芋を作ってラップで包み冷凍保存するという方法もあります。
半解凍状態で焼き芋アイスとして楽しむ事も出来ますよ。
まとめ
さつまいもの中身が黒い原因!食べても大丈夫?などについてはご参考になったでしょうか。
ダイエットを気にする人は敬遠する食品かもしれませんが・・・
豊富な食物繊維やヤラピンという成分が便秘を改善してくれます。
含まれるカリウムがむくみを改善してくれる。
抗酸化作用が期待されるビタミンCやビタミンEも摂る事が出来る他、様々な健康効果が注目される食品でもあります。
甘くておいしいさつまいも、身体にも良い効果が期待出来ますから、上手に食生活に取り入れてみて下さいね。
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